国民栄誉賞を受賞したプロ野球選手たち

国民栄誉賞は、1977年に時の総理大臣福田赳夫が創設した賞です。当時スポーツの功労者に与える賞がなかったことに由来して創設されたとされています。そしてその当事者というのが日本プロ野球界の重鎮の1人、王貞治ということになります。756号の本塁打世界記録を樹立し、国民栄誉賞の創設により第1号となった王貞治は、その後も本塁打を量産し、868本まで記録を伸ばしました。
1987年には、国民栄誉賞通算で6人目、プロ野球選手としては2人目にあたる衣笠祥雄が受賞しました。連続試合出場世界記録によるものです。頭部にデッドボールを受けた翌日も代打で出場したこともあり、衣笠祥雄は、鉄人の異名を持っています。
その後しばらくプロ野球選手の国民栄誉賞受賞はありませんでした。辞退者がいたためです。イチローです。2001年にメジャーリーグで活躍したイチローは、日本人初の首位打者に輝きましたが、現役時代での受賞を拒否しました。2004年にもメジャーシーズン最多となる安打記録を達成したことにより再び国民栄誉賞を打診されましたが、やはり固辞しました。
辞退した選手はもう1人います。1983年に通算939盗塁を達成した福本豊です。
2013年に長嶋茂雄と松井秀喜がW受賞します。長嶋は、ミスターという異名でプロ野球界を牽引し、自身が活躍すると共にたくさんの選手を育ててきました。同時に受賞した松井もその1人で、ゴジラの愛称で親しまれ、メジャーでは、日本人初となるワールドシリーズMVPを獲得したことで知られています。